この記事で公開する設計図
- 効率化: 90社をエントリーしつつ、1社の判断を「2分」で終わらせるスクリーニング術
- 構造化: オファー受信数を4倍にした「自己PRの6段構成」
- 数値化: 「人柄」という曖昧な評価を因数分解した「3軸スコアリングシート」
「製図室にこもっていてスーツを着る暇がない…」
「周りの建築学生はまだ誰も就活してない…」
「でも、漠然とした不安だけはある。何から手をつければいいんだ…?」
こんにちは、Tです。 普段は設計課題や模型作りに追われる、ごく普通の建築学生です。
しかし、少しだけ周りと違うのは、「就活を一つの『設計プロジェクト』として捉え、構造的に攻略した」こと。
その結果、サマーインターン7社合格、3年の12月には第一志望群のビジネス職(コンサル・事業開発)から内定をいただき、納得して就活を終えることができました。
感覚に頼らず、誰もが再現できる具体的な「工程表(ロードマップ)」を全て公開します。
記事の構成
なぜ、学生が「早期」に動くべきなのか?
正直に言います。私の周りの建築学生も、今の時期はほとんど就活をしていません。「院に行ってからでいいや」「作品集(ポートフォリオ)さえあればなんとかなる」と考えている人が大半です。
しかし、私はある理由から「今すぐ動くべきだ」と気づき、スタートを切りました。
結論から言えば、就活は「社会における自分の『機能』と『市場価値』を測るテスト」だからです。
このテスト対策を後回しにすると、どれだけ良い設計ができても、社会という現場では採用されません。
STEP 0:環境設定(道具選び)~多忙な理系学生の「2分」判断術~
良い図面を描くには、効率的なツールと「使いこなし」が必須です。 私は主に「Goodfind」「キミスカ」を使用していましたが、重要なのはツールの名前ではなく、「どう使うか(How)」です。
課題に追われる私には、届いたスカウトメールを隅々まで読む時間はありませんでした。そこで編み出したのが、「1社2分」の即断スクリーニング術です。
キミスカ攻略:視線誘導の「2分」設計
私は以下のフローで、90社以上のスカウトを機械的に捌きました。
1. ファーストビュー:興味(5秒) まず一番初めの「何をやっている会社か」を見ます。ここで「まちづくり」「インフラ」など、自分のアンテナに引っ掛かるワードがなければ、その瞬間に閉じます。
2. ボトムエリア:実数(1分) PR文は飛ばして、一気に最下部の「企業概要」へスクロールします。見るべきは「数字」だけです。
- 従業員数と事業規模のバランス
- 採用人数に対する業務内容
- 給料の具体的な内訳
3. 疑問点の抽出(55秒) 数字を見て違和感や興味を持ったら、それを「質問リスト」としてメモします。 (例:「この人数でこの売上は高すぎる、何か特殊なビジネスモデルがあるはずだ」等)
【独自の判断基準】「学生1人のために個別の時間を割けるか」。このホスピタリティこそが、隠れ優良企業を見抜く最強のフィルターです。
市場価値観測用(キミスカ / ログナビ)
プロフィールを登録しておくだけで、企業からオファーが届きます。重要なのは「オファーの数」ではなく、「自分のスペックがどの層の企業に刺さるか」という定規として使うことです。
上位層の動向把握(Goodfind / LaboBase)
- 理系院生や旧帝大生が多く利用するプラットフォームです。「論理的思考力」や「成長環境」を重視する企業が集まっており、建築学生との相性が抜群です。
STEP 1:基礎工事(自己分析)~オファーを4倍にした「6段構成」
多くの人が「強み」を単発で語りますが、それでは強度が足りません。 私は自己PRの書き方を「建築的な6段構成」に変えたことで、週3件だったオファーが週12件に激増しました。
▼ オファーを呼ぶ「自己PRの構造図」
- 結論: 自分の強み
- 証拠: 裏打ちされた経験
- 抽象化: そこから得た本質的な学び
- 再現性: 現在、何に活かしているか
- 未来: その能力をどう使いたいか
- KPI: 具体的な数値目標
多くの学生は「3. 得たもの」で終わります。しかし企業が見たいのは、その先の「4. 現在どう使っているか」と「5. 未来どう使うか」です。
このように言語化することで、初めて「受けるべき企業」と「受けなくていい企業」の境界線が見えてきます。
STEP 2:構造設計(業界選定)~「人柄」を感情で選ばない~
「なぜコンサルなのか?」 私は自己分析の末、自身のキャリアに求める機能を以下の3つの軸として定義しました。
- ポジティブな変化の連鎖(Impact)
- 単に課題を解決するだけでなく、顧客の業績向上を通じて、その先の業界全体にまで影響を与えられるか?
- 市場価値を高める最速の成長(Growth)
- 20代のうちに事業の全フェーズ(企画~実行)に関わり、どこでも通用する「逆算思考型の問題解決能力」が身につくか?
- 当たり前の基準を引き上げる環境(Standard)
- 「なぜ?」と問い続けるプロフェッショナルに囲まれ、自分の視座を強制的に引き上げられるか?
Tの就活軸:3つの評価基準
- ポジティブな変化の連鎖(Impact) 単に目の前の課題を解決するだけでなく、その先の業界全体や社会へ波及効果(レバレッジ)を与えられるか?
- 市場価値を高める最速の成長(Growth) 20代のうちに事業の全フェーズに関わり、どこでも通用する「逆算思考型の問題解決能力」が身につくか?
- 当たり前の基準を引き上げる環境(Standard) 「なぜ?」と問い続けるプロフェッショナルに囲まれ、自分の視座を強制的に引き上げられるか?
この軸を深掘りした際、人材やITも検討しましたが、最終的に「コンサル」に絞り込みました。 経営層の意思決定を支援する(対・経営者への介在価値)ほうが、結果として社会に与える波及効果が大きいと判断したためです。
自分に合う企業がどこなのか、迷路に入り込んでいませんか?
「探す」のではなく「自分で作る」。納得できる就活軸の組み立て方を一緒に見てみましょう。
CAREER BLUEPRINT
就活軸の決め方|「発見」より「設計」せよ。建築学生の仮説思考アプローチ
この記事で得られること 終わりが見えない「自己分析の沼」から脱出する思考法 建築の「設計プロセス」を応用した、独自性のある志望動機の作り方 面接官の深掘りに耐えう…
「人」という変数をどう評価するか?
業界を絞った後、最後に内定承諾を決めるのは「人」です。 ここで「社員が優しかったから」という感情(定性)で決めてはいけません。感情は天気や体調で変わってしまう、不安定な構造体だからです。
そこで私は、「人としての良さ」を以下の「3つの指標」でスコアリング(数値化)して比較しました。
▼ 「人」を測る3軸スコアリングシート(各5点満点)
| 評価指標 | 定義・チェックポイント |
| 1. 論理性 (Logic) | 質問に対して結論から答えているか?話の構造が整理されているか? |
| 2. 瞬発力 (Speed) | 予想外の質問に対するレスポンスの速さと、的確さがあるか? |
| 3. 視座の高さ (Perspective) | 目の前の業務だけでなく、業界全体や社会課題まで視野に入れているか? |
合計15点満点で評価します。 私の周囲でも「最後は人で決めた」という人は多いですが、その内訳をここまで言語化している人は稀でした。 この基準で高得点だった企業は、入社後のミスマッチも限りなく低くなると確信しています。
STEP 3:施工・内装(ES・面接)~独りよがりな設計からの脱却~
ここまで偉そうに書いてきましたが、最初から順調だったわけではありません。むしろ、最初はボロボロでした。
就活初期の私は、典型的な「頭でっかち」な学生でした。 ロジックさえ通っていれば相手は納得するはずだ、と高を括り、面接に臨んでいました。
「論理的に話せているはずなのに、面接官の反応が悪い…」
ある企業の面接で、自信満々に志望動機を話した後のことです。面接官からの一言が、私の慢心を打ち砕きました。
「君の話は綺麗だけど、教科書を読んでいるみたいだね。で、本当はどう思ってるの?」
ある面接官の言葉で、私は「論理の完璧さ」と「相手への伝わりやすさ」は違うと気づきました。独りよがりな建築(面接)は、誰も住めないコンクリートの塊です。
そこから私はやり方を変えました。
「説得力」への昇華プロセス
- 「壁打ち」の徹底: 数少ない就活仲間に頼み込み、「言い回しがわかりにくい」「本音が見えない」という耳の痛い指摘を一つずつ修正。
- 「本音」の言語化: 綺麗な言葉を捨て、なぜ自分がその課題にこだわるのか、建築学生としての「原体験」を論理の中に組み込みました。
最終工程:竣工検査(第三者チェック)~プロの視点を入れる~
設計が完了し、施工が進んでも、自分一人では「欠陥」に気づけません。 そこで私は、「第三者の視点」という竣工検査を強制的に取り入れました。
- 「その志望動機、論理は通ってるけどワクワクしないね」
- 「その強み、建築以外でも活きるの?」
エージェントやメンターからの容赦ない指摘を受け入れ、修正し続ける。 このプロセスを経て初めて、私の「論理」は、相手を動かす「説得力」へと昇華されました。
よくある質問
- 実績や「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」が何もないのですが…。
-
「凄いエピソード」は必要ありません。必要なのは「再現性」です。 企業は「全国大会優勝」という結果そのものではなく、その過程で「どう考え、どう動いたか」という思考プロセスを見ています。サークルの新歓係でも、アルバイトのシフト管理でも構いません。些細な経験でも、思考の深さを論理的に伝えれば、それは最強のガクチカになります。
- まだ志望業界が決まっていない段階で相談してもいいですか?
-
もちろんです。むしろ、その段階こそ相談に来てほしいです。 間違った方向に基礎工事(業界選び)を進めてしまうと、後からの修正が大変です。「何から手をつければいいかわからない」「自分の強みがわからない」というゼロベースの状態から、一緒に壁打ちをして設計図を描きましょう。
- 研究や課題が忙しすぎて、本当に就活と両立できるか不安です
-
結論、できます。むしろ「時間がない学生」ほど有利です。 多くの学生は「いつでもできる」と思って先延ばしにし、直前期に焦ります。しかし、忙しい学生は「今やるしかない」という集中力が高いため、短時間で質の高い成果が出せます。 この記事で紹介した通り、やるべきことを構造化し、ツールで自動化すれば、1日30分の「スキマ時間」の積み上げで十分戦えます。通学中や実験の待ち時間などを「就活の時間」として設計すれば、学業との両立は全く問題ありません。
まとめ:就活はデザインできる
就活というプロジェクトを完遂する手順は、以下の通りです。
- ツールを入れて情報を自動化する(STEP 0)
- 自己分析で「軸」を構造化する(STEP 1)
- 比較検討して業界を絞り込む(STEP 2)
- 第三者の視点を入れて修正する(STEP 3)
これが、私が辿り着いた最短ルートです。 「構造化する力」は、就活において強力な武器になります。あとは、それをどう使うかだけです。
もし、一人で設計するのが不安であれば、いつでも相談に乗ります。 まずは行動を起こし、あなたのキャリアという「作品」を作り上げてください。
NEXT STEP ➔
[#02] エクセル管理で消耗するな。
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