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『私の履歴書』稲盛和夫【考察】|21歳の戦略家が導き出した「利他」という最強のビジネス戦略

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⚠️ 建築学科の同期・後輩へ
「批判」ではなく「生存戦略」として読んでほしい

■ 建築へのリスペクトと、私の敗北

まず誤解のないように言っておきますが、私は建築という学問、そして設計に真剣に取り組む同期たちを心から尊敬しています。徹夜して模型を作り込み、コンマ数ミリのディテールに魂を込める。あの熱量とクリエイティビティには、正直逆立ちしても勝てないと思いました。彼らこそが、真に建築家になるべき人たちです。

■ 「逃げ」ではなく「勝てる場所」への転換

だからこそ、私は「設計という土俵」で戦うことを辞めました。自分が彼らに勝てる領域はどこか。自分の強みである「論理的思考」や「仕組み化」が最も評価される場所はどこか。

そうやって冷静に分析し、行き着いたのが**「ビジネス(事業開発・コンサル)」**というフィールドでした。

■ このブログの使い道

この記事には、建築を学ぶ過程で「あれ?」と違和感を持ったことや、「ビジネスの世界ならこう考える」という視点を、忖度なしの辛口で書いています。

建築を否定するつもりは毛頭ありません。ただ、もしあなたが「設計以外の選択肢」を少しでも模索しているなら、ここにあるのは、一足先にそちらへ舵を切った先輩の「生存戦略のログ(記録)」です。

感情論ではなく、一つの「判断材料」として使い倒してください。

出典について

この記事は、日本経済新聞の連載『私の履歴書(稲盛和夫氏)』を読み、21歳の大学生である私がその内容を自身の経験に照らし合わせて考察したものです。

「将来、何がしたいかわからない」

「特別な武器もない自分に、何ができるんだろう」

そんな漠然とした不安を抱えて、就活サイトを眺めていませんか?

かつて「経営の神様」と呼ばれた稲盛和夫氏も、実は20代の頃、あなたと同じように「会社を辞めたい」「将来が見えない」と悩み、挫折を繰り返していました。

日本経済新聞の伝説的連載『私の履歴書』。

そこに記されていたのは、教科書的な成功法則ではなく、血の通った「泥臭い対話」と、不可能を可能にする「執念」の記録です。

この記事では、建築学科の学生でありながらビジネスの世界へ飛び込む私が、稲盛氏の半生を追体験して得た「凡人が勝つための戦略」を共有します。

この記事を読むメリット
  • 「利他」がなぜ最強の生存戦略なのかが論理的に理解できる
  • 自分の「未来の能力」を引き出す具体的なマインドセットが手に入る
  • 完璧ではない自分を肯定し、明日から前を向くための指針が見つかる

約5分で、あなたのキャリアに対する「戦略」が変わります。


記事の構成

「やりたいこと」は、後からついてくる

多くの大学生が「やりたいこと(志)」が見つからずに苦しんでいます。

しかし、京セラを創業した当時の稲盛氏でさえ、最初は「自分の技術を世に問いたい」という、ある種個人的な野心からスタートしていました。

転機となったのは、創業まもなく起きた「若手社員による反乱」です。

将来への保証を求める社員に対し、稲盛氏は嘘で丸め込むことはしませんでした。3日3晩、逃げずに本音でぶつかり合ったのです。

そこで彼は気づきました。「自分の夢を叶えるためではなく、社員の幸せを守るために会社はあるのだ」と。

これが、最強の経営理念「全従業員の物心両面の幸福を追求する」が誕生した瞬間です。

建築の世界でも、基礎が疎かな建物は必ず崩れます。ビジネスにおける「哲学」は、まさにこの地中の基礎と同じです。

目には見えないけれど、それがないプロジェクトは、どんなに外観が立派でも荒波に耐えることはできません。


【戦略的考察】議論は「絆」を作るプロセスである

私もサマーインターンで、チームメンバーと激しく議論を戦わせた経験があります。

お互いの譲れない意見がぶつかり、空気がヒートアップすることもありました。時には論点がずれてしまうこともありましたが、不思議と議論の後は、チームの結束が強まっていました。

それは、お互いが相手の意見を「リスペクト」しつつ、建設的に前へ進もうとする姿勢が共通していたからです。

稲盛氏が奨励した「コンパ」も、単なる飲み会ではありません。膝を突き合わせ、本音で議論し、視座を揃えるための「仕組み」でした。

  • 議論を恐れないこと
  • 相手をリスペクトし、逃げずに話し合うこと

これこそが、個人の能力を組織の力へと変換する、最も原始的で強力な戦略です。


「未来の能力」で限界を突破せよ

稲盛氏の歩みの中で、私が最も衝撃を受けたのはIBMからの受注エピソードです。

当時の京セラの技術では到底届かない、桁違いに厳しい仕様。それでも彼は「できます」と答えました。

今の能力ではなく、やり抜いた先の「未来の能力」を信じたからです。

「人間、能力は無限である」

これは単なる精神論ではありません。「何としてもやり遂げる」という強烈な願望を持ち続け、試行錯誤を繰り返すことでしか、糸口は見つからないという実体験に基づいた真理です。

建築学科の過酷な設計課題や、就活での高い壁に直面したとき、私はこの言葉を思い出します。

「今の自分にできるか」で判断するのは、自ら成長の蓋を閉めることと同じなのです。


「動機は善なりや」という最強の武器

事業開発において、稲盛氏が常に自らに問い続けた言葉があります。それが「動機は善なりや、私心なかりしか」です。

KDDIを設立し、巨大な独占企業に挑んだとき。彼は「日本の通信料を安くし、国民の生活を豊かにする」という大義を掲げました。

そこに「自分の名誉」や「利益」という私心が混ざっていないか。半年間、毎日自分に問い続けたといいます。

このエピソードを読んだ時、私はずっと抱えていた「ある感情」の正体に気づきました。

これは、戦略的に見ても非常に理にかなっています。

  • 私心がないから、周囲が本気で協力してくれる
  • 大義があるから、困難に直面しても心が折れない
  • 誠実であるから、顧客からの信頼が積み上がる

私は以前から、一般の方が地方行政に多額の寄付をしたというニュースを見ると、なぜか「素敵なお金の使い方だな」と心惹かれる自分がいました。

当時はその理由をうまく言語化できませんでしたが、稲盛氏が「京都賞」を創設し、受け取った人々がさらに善意の連鎖を起こしていく様子を見て、腑に落ちたのです。

「人のため、世のために尽くすことが、人間として最高の行為である」

この哲学が、私の直感とつながりました。お金を「私物」とせず、社会への恩返しとして還流させる。

「誰のために、何のためにやるのか」 この問いの答えが純粋であればあるほど、ビジネスも、そして人生も強固なものになると確信しました。

完璧になれない僕たちの「日々決算」

稲盛氏は晩年、出家を通じて「人は誘惑に負けることもある、不完全な存在である」と語っています。

私自身、勉強や作業をサボってしまったり、楽な方に流れてしまったりして、自分に落胆することが何度もありました。

しかし、稲盛氏は伝えています。「それでいい。だからこそ日々反省し、善行を積もうと努力することが尊いのだ」と教えてくれます。

大切なのは、以下のサイクルを回し続けることです。

  1. 挑戦する: 未来の能力を信じて一歩踏み出す
  2. 反省する: 自分の至らなさを認め、軌道修正する
  3. 利他を積む: 少しでも「人のため」になる行動を選択する

この積み重ねの先にしか、納得のいくキャリアは描けません。


あなたの「戦略」を、今日からアップデートしよう

『私の履歴書』を読み終えて、私の中に一つの確信が生まれました。

「利他」とは、自分を犠牲にすることではありません。自分と周囲を同時に勝たせるための「高度な戦略」であるということです。

もし、今のあなたが「武器がない」と悩んでいるなら。まずは目の前の人のために、何ができるかを必死に考えてみてください。

その「泥臭い一歩」こそが、数年後、誰もが羨むような強固なキャリアの土台になっているはずです。

一緒に、自分だけの「人生の青写真」を描いていきましょう。


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出典:日本経済新聞『私の履歴書』稲盛和夫(2004年連載)

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